梅雨が明け、気温がぐんぐん上がり始めるころ、心配なことと言えば熱中症ですね。
激しい運動はしないから大丈夫。
屋外に出かけることが少ないから大丈夫。
そう思っていても意外な落とし穴があったりします。
万が一熱中症になったらどんな症状が起こるのか、どう対応したらいいのか、
どうやって予防したらいいのかなど、
熱中症に関する情報についてまとめておこうと思います。
熱中症の初期症状とは?
熱中症とは、熱に中って(あたって)しまった状態のことを言います。
例えば、夏場に温度が高い状態の場所に長くいて、
激しく運動をしたりしたときに起こりやすいです。
急激な体温の上昇に体が付いていけなくなってしまいます。
体の中の温度調整機能がうまく働かなくなり、
気持ち悪くなったり、頭がいたくなったり、
意識がもうろうとしてしまったりという症状に見舞われます。
熱中症の人が増える始めるのは7月ごろ。
最も多いのは7月下旬です。
梅雨の涼しい時期を通り過ぎ、急に暑くなる時期であり、
体がまだまだ、その暑さや湿度に慣れていないのが理由の一つです。
8月から9月の下旬にかけて、収束します。
とにかく真夏の間は注意が必要ということですね。
熱中症の初期症状としてあげられるのは、
・体がものすごく重たく感じる
・尋常じゃないほど疲れる
・のどがカラカラに渇く
という状態です。
この上で、さらに
・意識がもうろうとして目の前が暗くなる
・吐き気が起こる
こうなってくると、症状があっという間に進んでしまいます。
ただ疲れただけ、などと放置していると、
気付かないうちに症状が重くなってしまうことも…。
いつもよりも、すごくだるいな、
疲れる、喉が渇く、と感じたら、
すぐに対処をしなくてはなりません。
熱中症かも、と思ったらすぐに行う3つの対策
熱中症かも・・と感じたら
すぐに行う対策は、以下の3つです。
1)日陰、風通しが良い涼しいところへ行く
まずは、熱中症になってしまった原因の
暑さや日差しから逃れることを考えます。
日陰や建物の陰を探し、移動することから始めましょう。
涼しいところへ行って体を休めます。
着ている服が体に密着していると、熱が逃げません。
ボタンをはずしたり、ベルトを緩めたり、
着ている服を出来るだけ楽にします。
2)水分と塩分を摂る
熱中症のときは、脱水状態になっています。
体内に必要な量の水が足りなくなると、
汗がかけなくなり、体温を下げることができません。
結果的に、体内に熱がこもってしまうんです。
その為、涼しい場所に移動したら次に行うことは、
水分と塩分の補給です。
ただ、お水を飲むだけでは足りません。
暑いところにいて、汗をかくと
水分だけでなく体内の電解質も一緒に出て行ってしまいます。
それを補うために塩分の補給も必要なのです。
一番おすすめなのは、「経口補水液」です。
脱水症状を回復させるための水であり、甘みないので
美味しいものではないのですが、
熱中症からの回復には最も効果的です。
もし、手近に経口補水液がない場合には、
一般的なイオンスポーツ飲料でもよいです。
少しずつ、飲みたいだけ飲んでいきます。
3)体を冷やす
水分の補給と同時に、熱がこもってしまった体を冷やします。
水で濡らしたタオルやハンカチを首筋にあて、
脇の下に挟みます。
もし、凍らせた保冷剤やペットボトルがあれば
それで冷やすのも良いです。
または、氷があれば氷水を作り、
タオルを浸して、冷やします。
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ここまで行って、症状が治まれば一安心です。
でも、なかなか改善しない場合は早めに受診します。
熱中症になりやすいのはどんな時?
熱中症になるのは、屋外ばかりではありません。
さまざまな条件が重なると、どこでも誰でもなりえます。
熱中症になりやすいのは、あかちゃんや小さな子供、
そしてお年寄りです。
乳幼児は体温の調整機能がまだ発達しきれていないため、
そして、お年寄りは調整機能が衰えてしまっているためです。
他にも、栄養が足りていない状態のときや、
糖尿病などの病気を持っていると熱中症になりやすいです。
健常な子ども、大人でも、
睡眠不足や二日酔いなどで、いつもよりも体調が悪い時も危険。
こういった体の状態で
気温や湿度が高いところにいたり、
日差しが強い屋外にいると、熱中症になる危険度が増します。
また、案外盲点となるのが室内です。
節電のためにクーラーをとめていたりして、
知らないうちに室内の温度が上がり過ぎてしまうと要注意。
窓を開けたり、扇風機を使うなど、
とにかく部屋の温度が高くならないようにしましょう。
外で運動をするときには、さらに気をつけなくてはなりません。
水分を小まめに取り、時々日陰で休むなどの対策が必要となります。
下痢や便秘になりがちな人も要注意
体温が急激に上昇すると、体を冷やすために、
血液が体の表面に集中します。
体の奥深くにある部分の血が一時的に足りなくなります。
特に、腸の表面の血が足りなくなるのが問題なのだとか。
腸の表面が正常ならば、体に有害なものは取りこまないようにできてますが、
血が足りなくなっていると機能が低下。
すると、腸内細菌が血の中に入ってしまいます。
その結果、体の中に変なものが入ってきた!と
免疫細胞が異常に働くということが起こってしまいます。
そうなってしまうと、体の中にある臓器の機能までも低下して、
熱中症が重くなっていってしまうのです。
普段、下痢気味、便秘になりがちという方は、
重篤化の可能性が高まるということを覚えておきましょう。
熱中症を予防するためのポイント
熱中症にならないためには、日ごろの生活習慣から整えておくのも大切です。
急激な暑さや湿気の上昇に体が対応出来れば熱中症にはならないもの。
1)朝ごはんはしっかり食べる
朝起きたら白湯や水を飲み、腸を動かします。
そして、野菜が多めの食事をとります。
お茶や麦茶などで適度に水分を取りながら食べましょう。
食物繊維を摂ることで、一緒に摂った水分を抱きかかえて
腸へと届いてくれます。
体内に水分をうまく取りこむのに役立ちます。
2)喉が渇く前の水分補給を心がける
喉が渇いたからお水を飲む。
これが普段の行動ですよね。
でも実は、喉が乾いてからでは遅いのです。
普段から、こまめに水分を摂ることを心がけましょう。
そして、汗をいっぱいかいた時には塩分補給も忘れずに。
経口補水液があれば、飲みましょう。
普段から塩分補給用のタブレットを常備しておくのもおすすめ。
⇒塩分チャージ タブレッツ(90g)
3)汗をかける体をつくる
人間の体は汗をかいて、それが蒸発するときに
熱を発散させて体を冷やすという仕組みになっています。
汗をかけない場合はその分体に熱がこもりやすいということです。
日ごろから適度な運動をして、
汗を上手にかけるように練習しておくのも大切です。
激しい運動は必要ありません。
日差しが強くない時間帯に、ウォーキングをする程度でOKです。
4)温度と湿度が過剰にならないよう気を付ける
暑さを和らげる工夫をしましょう。
例えば、屋外にいるときは帽子や日傘で日差しを遮る、
日陰を見つけて、そこを歩くだけでも随分違います。
家の中では快適な温度になるようにエアコンを設定する、
窓にすだれを掛けて、家に入る風の温度を調節するのもおすすめ。
また、服装も熱がこもりにくいものを選ぶとより効果的です。
5)睡眠はしっかり取る
睡眠不足も熱中症を引き起こす原因の一つになります。
ちゃんと寝ていないと、体の中の調整機能が乱れるからです。
夜は同じ時間に眠り、体内のリズムを整えておきましょう。