京都祇園祭前祭り宵山は15日、16日。
夕方には四条通の歩行者天国もあり、かなりにぎやかです。
本来、宵山というのは夜始まるものだそうですが、
昼間のうちに行って、装飾をしっかり見てみたい、
御朱印も集めたい…と思い、午後の時間帯に訪れてみました。
もんのすごい人でしたが、がんばって歩いてきました。
写真入りでレポートします。
この記事でお伝えしたいこと
四条駅から四条通へ
祇園前祭り宵山で、山鉾が見られるのは、地下鉄四条駅のエリア。
今回は、京都駅から乗って四条駅で降りました。
四条駅を出て四条通の方へ目を向けると、通り沿いにずらりと御神燈が見えます。
四条通には長刀鉾、函谷鉾、月鉾、郭巨山、四条傘鉾があります。
午後2時ごろはまだ歩行者天国になっていなくて、車どおりもあります。
でも、人がとにかく多くて、横断歩道を一斉に渡るんです。
バスがちっとも動けずに、人の波が行き過ぎるのを待つ風景も…。
祇園祭りのときに四条駅付近に行くならば、バスよりも電車ですね。
京都駅からは、市営烏丸線 国際会館行で4分です。
長刀鉾 大混雑で前にすすめず…
最初に、一番近い長刀鉾へ向かいました。
山鉾巡行では、くじとらずで必ず先頭を行く鉾です。
鉾頭には、疫病や邪気を払う長刀が付いていて、そこからこの名前がついているんだとか。
歴史も最も古い鉾なのだそうですよ。
下から見ても、鉾頭が全然見えません^^。
長刀鉾は女人禁制の伝統を守ってるんだそうで、女性は乗れません。
外から見ても、鉾の外側も屋根の裏もとても美しかったです。
長刀鉾は人気があるのか、とにかく人、人、人。
身動きが全く取れません。自分の意思で抜けることもできません。
うっかりはまってしまい、前の人が進むのに合わせて、そろそろと進むしかありませんでした。
流れにうまく乗って行かなきゃだめですねー。
長刀鉾の御朱印は、鉾の近くの紫色の幕が張ってある所にありました。
長刀鉾の全体があしらわれています。御朱印は自分で押すんですよ。
私は手持ちの御朱印帳を持って行きましたが、祇園祭専用のものもあるらしいです。
長刀鉾のある場所の向かいの東急ハンズから、全貌が良く見えました。
鉾頭の長刀がキラキラひかって綺麗でしたよ。
函谷鉾 重要文化財の前掛けがスゴイ
次は函谷鉾(かんこほこ)です。
中国の故事函谷関にちなんでつけられた名前なんだそう。
写真にはありませんが前掛けは旧約聖書の一場面を表したもの。
16世紀のベルギー製だと聞いてびっくり。重要文化財になってるんですって。
歴史を感じます…。
鉾頭は、地上から24メートルの高さ。
山の形の上に三日月が載っています。
御朱印は、函谷鉾の「函」の字のあしらい。なんかかわいい。
菊水鉾 昭和に復活した昭和の鉾
菊水鉾は、能楽の「菊の露のしたたりを飲んで700歳の長寿を保った」という故事を元にして作られた鉾。
江戸時代末期の大火事で焼けてしまい、昭和27年に88年ぶりに復活したのだそうです。
昭和の時代になって芸術家たちが協力し、懸装品が充実してきたことから、昭和の鉾とも呼ばれているとのこと。
縦に長い四角の御朱印。菊水鉾の鉾頭の菊の模様があしらわれています。
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月鉾 動く美術館!
鉾頭に三日月が付いていることから月鉾と呼ばれる鉾。
動く美術館と言われるほどに、彫刻や絵画が施されていて、山鉾の中でも一番の美しさ。
特に屋根裏には円山応挙の草花図、屋根の彫刻も江戸時代の有名な彫刻家たちが名を連ねていて、文化財としても価値が高いのです。
今回はとにかく混んでいて、長蛇の列になっていたために中に入れなかったのが残念すぎる…。
来年はリベンジで、間近で見たいです。
こちらが御朱印。
会所のおじさんが、御朱印帳の真ん中に印鑑を置いてくれて、「ギューッと押してね。10秒押さなきゃきれいに押せないよ」と。
そして、10秒間、まだまだ、まだまだ、ってなぜか応援してくれました。
おかげできれいに押せた、かな?
占出山 吉兆鮎がおいしい
菊水鉾のところからふと路地を見ると、占出山が見えました。
鮎釣り山ともよばれている山で、神功皇后が出兵の吉兆を占うために鮎をつったという故事が元。
出兵のとき神功皇后は身ごもっていたけれど、戦いが終わった後に無事出産したことから安産の神様として有名なのです。
会所にはお宮があって、ここには神功皇后が祀られています。安産守りも購入できるんですよ。
会所飾りも素晴らしかったです。
よく見ると「吉兆鮎」の文字が…。これは、祇園祭の占出山ゆかりのお菓子として、事前にガイドブックで見たことがあったもの。
思わず吸い寄せられてしまいました。これだー!って。
家に帰って食べてみました。
鮎をかたどった柔らかいお菓子です。1つの包みに5匹分入ってました。
中にふわっと甘い求肥が入っています。
これすっごく美味しいです。また食べたい!
御朱印は鮎の絵柄。これもかわいかった。
放下鉾 稚児人形を会所2階で見れた
今回、最後に訪れたのは放下鉾。
真木(鉾の真ん中を通る柱)の天王座に、放下僧(さまざまな芸をする僧侶)を祀ったことが名前の由来だそうです。
提灯のマークを見て思わず「逆さミッキー」と思ってしまいました…。
町会所自体も、古い時代の姿を残しているとのことで、京都の重要指定文化財になっているんだそうです。
この放下鉾も、鉾は女性は乗れません。
町会所の2階から鉾を見ました。
下から見るよりも、装飾や彫刻が良く見えます。
そして、会所飾りを拝見。
稚児人形も祀ってありました。
お人形なので写真はなんとなく撮りづらくて撮ってないですけど。
これは、巡行のときに後ろにかける見送。
皆川泰蔵作のろうけつ染め。バクダッドという作品です。
フクロウがユーモラス。異国風の建物がここにあるのが不思議な感じです。
御朱印は3種類ありました。
祇園祭宵山 空いている時間帯ってあるの?
今回は、午後の時間帯に行ったのですが、とにかく混んでました。
週末にあたったせいもあるかと思いますが、前に進むのがやっとなところも。
会所に入るのも、鉾に上るのも行列が。
その上、この日の最高気温は35度を超えていて、暑くて暑くて(汗)
熱中症にならない様に、アクエリアスを手に持って歩いてました。
京都在住の友人に聞くと
「なんでわざわざ、あんな混雑しているところに行くのか、って感じよ。
京都に住んでる人ほど逆に行かないと思う」
と言われる始末W
では、祇園宵山を快適に、混雑なしで行くことって出来るのかな。。
と思っていたところ、この日、仕事で四条駅付近に宿泊していた友人がこう言ってました。
「昼間はとにかく、暑いし、出かける気にならなかったからホテルで涼んでたよ。
で、夜9時くらいになって外に出てみたら、ストレスなく山鉾を見て回れた。
鉾に上るのも行列になって無くてスーッといけたし。
何より、四条通を見渡すと、向こうまで提灯が光っててすごくきれいだったよ」
とのこと。
確かに、多少気温も落ち着いてきますし、夜9時くらいにお出かけしてみるのが良いかもしれませんね。
今回は、暑さと時間の関係で全て回ることは出来なかったので、来年も訪れてじっくり見てみたいと思います。