空飛ぶタイヤ
池井戸潤原作の空飛ぶタイヤが6月15日に公開されました。
主演は長瀬智也。

半沢直樹、下町ロケット、リーガルハイ、陸王…
多くの作品がテレビドラマ化されて、大ヒットを飛ばしています。

でも、池井戸さんの作品が映画化されるのは初めてなのだそうです。
かなり期待しつつ見に行ってきました。

その感想をネタバレしない様に気を付けながらまとめます。
個人的に気になったキャストのことも。

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空飛ぶタイヤとは?あらすじざっくり

赤松運送のトラックが、緩やかなカーブに差し掛かった時に
突如タイヤが外れ、宙を飛んでいく。

そのタイヤが直撃した主婦が亡くなるという大きな事故に。

トラックはホープ自動車製。
ホープ自動車の調べでは事故原因は、赤松運送の整備不良とされた。

この事故によって、取引先からも切られ、
窮地に陥る赤松運送。

でも、調べて行くうちに、整備不良ではなく、
トラックの構造上の欠陥が原因ではないか?という疑念を抱き、
ホープ自動車側に再調査を依頼する。

ホープ自動車販売部カスタマー戦略課では、
その依頼を無視し続けるも、課長の沢田が調べて行くうちに
会社のリコール隠しという疑惑にたどり着く…。

果たしてそれは事故なのか事件なのか。
男たちは大企業にどう立ち向かっていくのか。
正義とはなにか、守るべきものはなにか。

映画空飛ぶタイヤを見た感想(ネタバレ、できるだけ無しで)

空飛ぶタイヤ、見ごたえありました。

事故前の赤松運送の社長室。
赤松運送社長と専務とが、経営苦しいよー、ってな会話から始まります。

誰かを切らなきゃ、やってけませんよ!というようなことを専務が言うと、
「誰一人辞めさせない」という言葉を社長がいう。

会社には社員と家族の暮らしがかかっているんだ、
というような言葉も飛び出しました。

冒頭から、わー、池井戸作品っぽいなー!と思っちゃった。
陸王でも言ってたよねぇ、こんなようなこと…。

経営危機の小さな会社が大きな会社に立ち向かうというのが
1つのテーマですし。
この始まり方は、あるある、だけど、安心感もありました。

ホープ自動車、ホープ銀行という
大きな財閥企業の論理に翻弄される小さな街の運送屋さんたち。

普通に考えたら絶対勝てないし、
泣き寝入りするしかないような状況。

でも、そこで、一人の男が立ち上がって、
声を上げることによって、1つのきっかけが出来ていき。

大きすぎて絶対動かないと思っていた大きな岩を
ぐいぐいぐいぐい押していたら、
いつの間にかいろんなとこから加勢する人たちが現れる。

ついには、ええええーいい!!って岩を投げ飛ばしてしまった。
絶体絶命だと思った時に、思いがけない方向からの助けで起死回生。

その様は、やっぱり、爽快でした。


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大きな企業も人で出来ている

また、巨大な会社は決して大きな塊ではなく、
その中には人が生きているんだということも感じました。

小さな会社の様に、社長以下すべての社員の顔が見える所とは違い、
大会社はいろんな部署に分かれていて、顔がわからない。

ホープ自動車の〇〇所属のだれだれ、という記号のような感じですが
それも一人一人、人なのだ。

トップが行っていることを、おかしいと思っている人もいるし、
流されるのを良しとしない人もいる。

ここでも、大きな存在につぶされそうになりながら
組織の中であがいてる人たちがいるわけです。

仕事に生きている男たち、
それぞれのプライドのぶつかり合い。

どうなるんだろう…とハラハラしながら、結構夢中になって見てしまいました。

被害者がいるという情報

さらに。

今回は飛んできたタイヤで命を落とすお母さんと、
旦那さんと息子が出てきます。

それぞれ、人生を持った人間であり、
心もあるわけですが、

ホープ自動車の人たちにとっては、
人が一人亡くなったという情報、記号としてしか認識されてません。

そういう中で、企業側は、自分のことしか考えていない、
亡くなった人にはまったく思いが寄せられていないんですね。

なぜ、家なんですか?なにか悪いことしたんですか?という
旦那さんの叫び。

そして、無邪気に渡された、子供の書いた絵が悲しくむなしく響いて、
涙が止まりませんでした。

空飛ぶタイヤのキャストについて

空飛ぶタイヤのキャストはこんな人々でした。
豪華キャストですね。

赤松運送の社長、赤松徳郎…長瀬智也。
ホープ自動車の販売部カスタマー戦略課長沢田…ディーンフジオカ。
ホープ銀行本店営業部井崎…高橋一生
ホープ自動車車両営業部小松…ムロツヨシ
ホープ自動車品質保証部杉元…中村蒼
ホープ自動車常務取締役狩野…岸部一徳
赤松徳郎の妻…深田恭子
港北中央署刑事…寺脇康文
週刊潮流記者…小池栄子

ジャニーズjrの阿部あらんくん出てるよねと
娘に言われたけど、ジャニーズの子いたっけ?

後で公式サイトを見たら
社長を慕う若手の整備士役でした。
あー、金髪の子ね。確かにイケメンでした^^

この映画で私の印象に残ったキャストについて、
思ったことをまとめます。



長瀬智也は熱さを心に秘めた演技

主演の長瀬智也。
体が大きく、目力が強く、画面から押しでてくるような迫力がありました。

魂が熱く、心は厚い、諦めない強さを持った赤松徳郎を
熱さを抑えつつ、人情味あふれる人物として演じていたと思います。

(デビュー当時は線が細かったのに、大きくなったなー。)

ディーンフジオカは体温が低い

ディーンフジオカは、赤松徳郎と直接かかわるホープ自動車の課長役。
この人は、どんな作品で見ても、なんか体温が低いなー。

あの爽やかな…というかコシのない声のせいでしょうか?
いろんな意味で長瀬智也と好対照でした。

最初は、組織の中の一人にすぎなかったけれど、
疑惑にたどり着いてからの心の動きが良かった。

あの、体温が低い感じだから、
流されたり、ずるくなったり、翻弄されたりするのがリアルだなと。

人間らしさのようなものがほとんど見えない、
企業の中の一人で、赤松徳郎と直接対峙して初めて、血が通って見えた、という印象でした。

高橋一生は出番は少なめだけど

メインキャスト3人の中では一番出番が少なかった気がします。
でも、印象に残る登場の仕方だったと思う。

おかしいと思ったことはとことん納得するまで。
組織に流されない人物でした。

納得いかなかったり、考えはじめたりしたときには
独特の瞬きをしますよね、高橋一生って。

それが、ちょっと気になりました。

小池栄子演じる記者との付き合ってた付き合ってないの会話、
笑えます。

最後のほほえみはサービス!?

ムロツヨシが出てくるとついつい

ムロツヨシ演じる、ホープ自動車車両営業部の小松。
沢田課長の同期(?だったかな)で、社内の情報に通じた人物として登場します。

怪しさ満点ですが、中身は沸々と熱さを持っているような感じ。
軽い口調で結構重要なことを引き出すのに長けていて、物語のカギとなる部分で活躍してくれます。

いや、だけど、ムロツヨシさんが出てくると
なんかオチがあるんじゃないかと、ついつい思っちゃうんですよね^^;

変なアドリブで踊り出すとか、役に立たない呪文とか唱え始めるんじゃないか…と。
(勇者ヨシヒコ?)
いかんいかん、と思いながら見てました。

実は私の中でもう一人同じ分類になってるのが
寺脇康文さん。

地球ゴージャスでのはっちゃけっぷりを見てるので、
真面目な顔をするとつい笑っちゃうのです。

アツイ刑事さんの役でしたが、途中で、
なんちゃって~とか言うんじゃないかと、最初はヒヤヒヤ(?)しました。

でも、見ているうちに引き込まれましたけど。
無事。

岸部一徳 悪い人~!

ホープ自動車の常務取締役の役をしていたのが岸部一徳さん。
このリコール隠しの黒幕で、組織の上層部に君臨。

人の命よりも、わが利益、というのを地で行っていて、
とにかく、超超、にくったらしい、いやーな人物でした。

あの独特の細い目とあつぼったい頬、唇から発する言葉が
とにかく悪すぎる。

髪型も、こう…なんか悪い!

99.9の人の好い所長さんとは比べ物にならない悪さでした。
大きな企業の悪いとこ全部を体現していてすごかった。

こういう人がいるから日本の大きな企業の体質は変わらないんだよ!
と、はらわた煮えくり返りです。

中村蒼は謎人物

中村蒼が品質保証部の会議のところで、ちらっと映り、
何をか考えながら、沢田課長を見送るシーン。印象的。

リコール隠し、組織の体質が許せないという
強い思いがある人物には見えないのがすごいというか。

かわいい顔でにっこり笑って、
「沢田さんを信用しています」なんて。

ホープ自動車の登場人物の中で一番食えない人だなーと思ってしまいました。
謎。

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最後に

なんだか取り留めなくなってしまいましたが、とりあえず、感想を書いておきたくて。

以前、映画ロクヨンを見たのですが、
わたしとしては、前後編にわけて、確かに超大作だけど、
なんか、圧倒的な感じがなくって物足りなかった記憶があります。

映画史上〇〇、とか言われていたから、
最初にすごくハードルを上げ過ぎていて、あれ?という肩すかしをくらってしまったのです。

空飛ぶタイヤの場合は、池井戸潤原作というだけでつい期待してしまうし、
キャストも、撮影時に人気が高かった人を集めてるしで、

うっかりハードルを上げて見に行ってしまいました。

なので、また、面白くなかったらヤダなーと思いながらの鑑賞。

だけど、そのハードルをちゃんとクリアして、
なかなか見ごたえがありました。

出来過ぎ感はあるけど、こういう、
強いものに立ち向かっていく姿ってスカッとするよね。

ラストシーンの青空の後に、
桑田さんのだみ声(失礼!)と不思議なメロディが流れたのもなかなか良かったかな。

見て良かった映画の一つとなりました。

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