長沢芦雪展
愛知県美術館で長沢芦雪展が開催されました。

古画が好きな長女は、円山派の絵が一番好き。
その中でも、芦雪が最も好き、ということで、楽しみにしていました。

さっそく行ってきたので感想をレポートします。

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長沢芦雪展概要

今回の長沢芦雪展は、
「図抜けた虎、ずば抜けた絵師京のみやこのエンターテイナー ROSETSU」と題して行われます。

場所は愛知文化芸術センター10階の
愛知県美術館です。

長沢芦雪の絵が一か所に集められる大規模な展覧会。
2011年滋賀県のMIHO MUSEUMについで、実に6年ぶり。

開催期間は
2017年10月6日(金)~11月19日(日)

愛知県美術館の開館時間は10:00~18:00。
閉館30分前まで入館できます。

でも、じっくり見ると30分では足りないです。
私と長女の場合は、全部見るのに2時間かかりました。

チケット料金は、大人1400円、高校生・大学生1100円。
学生料金で入るならば、学生証が必要です。

とかいいつつ、うっかり忘れてしまって、諦めようとしたら、
1枚の用紙を渡されて、「こちらに大学名とお名前をご記入ください」と言われました。

これで今回は、学生料金で入れましたけど、
やっぱり、学生証は持って行った方が良いですね(^^)

無量寺の「龍図襖」「虎図襖」を再現


見どころはいろいろあって、順番通りに話すと時間がかかってしまうので、
とにかく気に入ったところをピックアップします。

今回一番見たかったのが、龍図襖と虎図襖の再現。

和歌山県串本町の無量寺で実際のしつらえを形そのままに、展示されています。
(写真は撮れないので、チラシで雰囲気を。)

この写真の様に、大きな建物のような空間を作ってあって、
向かって左側に虎、右側に龍の襖がありました。

虎は、画面奥からピョンッと飛び込んできたような躍動感。
大きな足で地面をとらえる瞬間が描かれているよう。

尻尾がくるっと回っていて、動いているみたいです。
表情は精悍なんだけど、どこかかわいらしさもありました。

龍は、見えているのは眼光鋭い顔と、大きな爪。
画面に描かれていない大きい龍の全体像を想像してしまいます。

大迫力です。

この襖絵はそれぞれをじっくり見るのももちろんだけど、
少し離れて、両方の絵を眺めるのがすごくよかったです。

龍と虎が大事なご本尊を守っているみたい。


円山応挙と長沢芦雪の絵を並べて鑑賞


長沢芦雪は、円山応挙の門下で絵を学んだ日本画家で
応挙の手法を身に着けたうえで、さらに独創的な絵を描いた画家だそう。

芦雪展では、同じ題材を扱った師弟の絵を並べて鑑賞することが出来ました。
長女と私にとってはすごく貴重な体験!

展示写真は撮れませんので、購入した図版の中の1枚を…。
これは牡丹孔雀図で、右が応挙、左が芦雪。

応挙の絵は緻密で繊細な印象がありました。
尾の飾り羽をピンと立てています。

芦雪はより大胆な雰囲気。
線が力強いなと思いました。

零れ落ちるようなクジャクの尾羽が豪華。

ほかにも楚連香という中国の女性を題材にした楚連香図、
狗を題材にした絵も並べてありました。

女性を描くときは、応挙は優しげで、芦雪は色っぽい、とか。
同じ狗でも、応挙はまるまるしていて、芦雪はポーズが人間ぽい、とか。

それぞれの特徴が良くわかってすごく勉強になったし、
何より並べて見ることができるってすごく贅沢です。

面白くて、しばらくその場を離れられませんでした。

長沢芦雪と言えば犬!かわいい♪

長女が一番初めに好きになった長沢芦雪の絵は、犬だそうです。
ポーズや表情が生き生きしていて、かわいくって!と。

芦雪の犬に興味を抱いて、いろんな作品を見て行くうちに、どんどん好きになったんだそうです。

すごくたくさんの犬の絵がありました。
かわいいです。
モコモコしていて、表情がくるくると変わる、たくさんの犬たち。
子供と戯れる様子など、思わず微笑まずにはいられないかわいさでした。



長沢芦雪の絵は、表情が豊か

私自身は、日本画にそんなに詳しくなくって、
芦雪という名前は、長女に聞いて初めて知りました。

今までは、東京美術という出版社の
「もっと知りたい長沢蘆雪 (アート・ビギナーズ・コレクション)」で見たことがあったくらい。

今回、たくさんの芦雪の作品を見て感じたことを率直に言うと、
動物も人間も、表情が「ユーモラス」な絵が多いなぁということでした。

犬も動物も、子供たちも、三国志に出てくる登場人物関羽も、
美人図も、大原女図も。

生き生きしてるというか、人間ぽい。

女性は妖艶、ほつれた毛がなんとも色っぽいし、
男性はたくましいのに、表情が面白い。

犬だって、人間ぽいから面白くて。
なぜかいつも黒白の犬は後ろ姿で、片足がてろんと横に出てるポーズ。
酔っ払ってくつろいでるお父さんみたい。

かわいいだけではなくて、動きが面白くて、物語が見える絵が多かったです。


それから、すごく遊び心のある画家なんだなということも感じました。
なめくじ図なんて、なめくじのはったあとを一筆書きで書いてたりね。

実際の美術展で展示してあるなめくじ図を見ながら、
ガラスの前で指でなぞって、

「あれ?一筆にならなかった!」
「私出来た!」←長女
「うそ、どうやった」
「こうなってこうなって、こう」
「おぉぉ!」
なんて、楽しい会話が弾んでしまったりね。

”京のみやこのエンターテイナー”という副題の意味がなんとなく分かった気がします。
絵を見た人をいかにして楽しませるか?という気持ちがあふれているんですね。

鋭い眼光の虎であっても、口元はなんとなく微笑んでいたり。
怖い顔をした山姥も、哀愁がただよいつつもなんか笑えてしまう。

一つ、見ていて涙が出そうだったのが、
岩の上にたたずむ猿のお母さんの絵でした。

巌上母猿図、と題されていたのですが、
子を亡くして悲しくてたまらないお母さん猿の絵なんです。

その、絶望的な表情。手元は、子猿を抱いていた形になったまま。
子を亡くす悲しみが全面にあふれていて、ジーンとしてしまいました。。

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長沢芦雪展でグッズを買う

2時間以上かけて、すべての絵を観終わりました。
本当に、見ごたえたっぷりで、時間を忘れて見入ってしまいましたよ。

とにかくその点数の多さ。
もうそろそろ終わりかなぁと思って、目録を見てみると、まだ半分だった!なんて感じです。

見終えてから、ミュージアムショップに立ち寄りました。
芦雪の絵を用いたグッズや、本などが売ってます。


まずはコレ!
とにかく芦雪の絵をたくさん収録した本が欲しかった長女。

長沢芦雪展公式図録(税込2,400円)。
この展覧会で出品されていた作品を全て収録したものです。
表紙は、あの虎襖図の虎です。裏表紙はその後ろ姿。

なんと220ページもあります。
美しい絵がたっぷりとあり、眺めはじめると時を忘れてしまいました。

公式図録の表紙をめくったところにも毛並みが美しすぎる虎の絵がありまして。

迫力があるのに、繊細な描きこみ。
そして、ちょっと笑っているような表情もいいんですよね。

1冊、かなり見ごたえありです。

長女はもう1冊、屏風・襖絵―円山派下絵集〈5〉を購入。

応挙、芦雪、呉春といった円山派の画家の下絵を集めたものだそう。
未公開資料が集められているのです。

下絵集は何冊もあり、どれにするか悩んでましたが、
やはり、屏風と襖絵が一番欲しい、ということでこちらを選んだみたい。

絵の勉強にきっと役立つだろうと思っているところ。
ちなみに、これはアマゾンで購入可能です。


本当にいろいろな種類があって迷ってしまったのですが、
私はこの降雪狗児図のクリアファイルを購入。

この絵は、今回初公開の貴重な作品なんですって。
黒い画面に浮かび上がる白い犬の表情がかわいくて、後ろ姿の黒い狗のポーズもかわいくて。

持っているだけで、思わず微笑んでしまいそうな絵。
すごく気に入りました。


これは長女が購入した絵葉書。芦雪の牡丹孔雀図です。
勢いのある孔雀の描き方がすごく素敵で格好いい、と。

愛知県美術館のアクセス

愛知県美術館は、愛知芸術文化センター10階にあります。
愛知芸術文化センターの最寄駅は、地下鉄の栄駅です。

栄駅に着いたら、4番出口から「オアシス21」を目指します。
オアシス21に到着したら、右折して外周を歩きながら、
「LEGO」ショップを探しましょう。

LEGOショップの角を右折すると、
愛知芸術文化センターの入り口に直結しています。


このエスカレーターを下ると、愛知芸術文化センターの地下2階に入れます。
雨にぬれずに行けるのがうれしい。


この看板に従って、エレベーターへ向かい、
10階まで昇るとすぐに美術館のチケットブースがあります。

ここでチケットを購入して、中に入れるというわけです。
美術館に入るとすぐにミュージアムショップがあり、
右奥が特別展の入り口となっていました。

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